CRITICAL PATH

Generic City



Yui Onodera & Celer / Generic City
Two Acorns (USA) 2010 CD
Recorded & composed by Yui Onodera and Celer in 2007-2009
Mastered by Taylor Deupree.
Yui Onodera : environmental sound, electronics, guitar, violin, piano, and musical box.
Celer : mixing board, cello, violin, piano, environmental sound, theremin, electronics and ocarina.

Track List
An Imaginary Tale of Lost Vernacular    16:54min
Waiting Until Something Else Happens   11:52min
The Street Of A Rainy, Gray Day       9:14min
A Renewed Awareness of Home       9:48min

Interviews
Yui Onodera & Celer (SHIFT) Japan 2010
Interview with Yui Onodera (tokafi) Germany 2010



REVIEWS
普段の生活で彼らが視ている事物は多層的であり、多様性をもったものである。それは所謂、芸術家と呼ばれている人達だけではなく、社会全体の生活者も同様に独自の視野を持っている。Yui Onodera とCeler がそれぞれの生活の場の中から沸き上がってきた思考を具体化したコラボレーション作品は、リスナーの再生装置から発せられた瞬間に完結し、部屋に絵や花を飾るのと同じように、彼等の音楽はその空間の一瞬と一部になる。同時に彼等のパーソナルな部分は消え、彼等もそこにはいない。彼等は音以外の領域もデザインしている。デザインはネガティブな側面も材料にし、アップデートを繰り返してゆくが、この息苦しい世相に対して、彼等の作品は生活に静かな彩りを与えてくれる。僕にはその様に聴こえてきた。
濱崎 幸友(mAtter)

”Generic City”において、アーティストたちは、日本とアメリカでそれぞれ無数の「ローカル」なサウンドをフィールドレコーディングした。海で隔てられた2つの国で得られたサウンドスケープは時には原型のまま、時には激しくプロセスされ、切り取られ、重ねられ、きわめて注意深く加えられた楽器の音と結びつけられ、いつしか、別の新しい「時間と空間」として機能し始める。現実から跳躍する。このアルバムは、音で新しい世界を再構築する技量を持った3人の若いアーティストから届けられた特別な旅の記録だ。目を閉じて、じっくり味わいたいと思う。
一ノ瀬 響(音楽家)

郊外よりも都市の住人の方がよく歩くと言われている。都市の歩行者はむきだしの音に曝されながら、偶然見つけた脇道をつなげて自分だけの歩道をつくっていく。歩道のサウンドスケープは曲がり角だらけだ。また、雑踏を見下ろして聴くドローンも都市の生活音だ。換気のための窓、歩道橋、吹き抜けのサウンドスケープ。本作からはこれら水平と垂直のサウンドスケープが重なりあって聴こえてくる。歩道から聴こえる水平の音は活気と焦燥感に、眼下から聴こえる垂直の音は安息感と孤独に満ちていて、本作のドラマに奥行きをもたらしている。
金子 智太郎


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